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AMBASSADOR

アンバサダー
Rika Sueyoshi

末吉里花

一般社団法人エシカル協会代表理事

慶應義塾大学総合政策学部卒業。TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各地を旅した経験を持つ。エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなる持続可能な社会の実現のため、日本全国でエシカル消費の普及を目指している。著書に『はじめてのエシカル』(山川出版社)、絵本『じゅんびはいいかい?~名もなきこざるとエシカルな冒険~』(山川出版社)、新著『エシカル革命』(山川出版社)ほか。
一般社団法人エシカル協会 : ethicaljapan.org

つい最近、フェアトレードの現場に赴き、生産者を訪問してきました。私が訪ねたのは、ザンビアのエンフウェ村でバナナペーパーを作る工場。バナナペーパーとは、日本の和紙技術と村でとれる有機バナナ繊維のコラボで生まれた、環境と社会に価値を生み出す紙のことです。
工場では、チームメンバー22人(と愛犬2匹)が、多様性を大切にしながら、楽しそうに働く姿がありました。私が何よりも驚いたのは、フェアトレードがもたらしている恩恵です。井戸から清潔に飲める無料の水が手に入ったことを誇りに思う生産者たち。工場で働いていることで、子ども2人を大学に通わせ、その後就職までしたという女性。一家の大黒柱として、15人の家族を養っている女性。妻が看護師になるための学校に通い始めることができた男性などなど。ほとんどの人は雇用された経験がないとのこと。恩恵は生産者のみならず、なんと村周辺に暮らす野生動物にまで及んでいました!工場がある地域は、アフリカ屈指の国立公園があり、野生のキリンやゾウ、ライオンなどが生息する自然豊かな環境。貧困が深刻だった村では、お金目的のために密猟の問題が起きていました。しかし、工場での雇用が生まれたことで、野生動物の密猟が減ったそうです。
人や動物、自然にとって、より良い社会の実現に近づくためにも、フェアトレードの存在は欠かせないことを実感しました。【フェアトレード】のない未来を私は想像できません。フェアトレードは、応援したり、購入したりする人たちがいるから成り立っています。こうしたフェアトレードの良き循環の輪を完成させることができるのは、先進国に暮らす私たちなのです。世界に笑顔の花を咲かせるために、キャンペーンにご参加いただけると幸いです。