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Special Issues - Interview

社会課題解決に導くビジネスを広げ
市場に変革を

豊田通商グループ

グループ各社でフェアトレード認証を取得し、フェアトレード認証コットンの普及に積極的に取り組む豊田通商グループ。なぜフェアトレードに取り組むのか、普及のためにどのような工夫をされているのか、お話しを伺いました。

─  豊田通商グループは、フェアトレード認証コットンの買付から糸、生地、製品の製造まで、グループ各社で一気通貫のサプライチェーンを構築されていますが、改めてお取り組み状況について教えてください。
豊田通商グループ:当社グループにおいては、川上の東洋棉花(株)、糸/生地の信友(株)、川中の豊通ファッションエクスプレス(株)、川下までカバーする福助(株)、TBユニファッション(株)とサプライチェーン全てで国際認証を取得しています。最終製品に国際フェアトレード認証ラベルを表示するためには、製造・販売工程全てにおいて認証の取得が必要となります。コットン分野において、原綿の輸入から製造・販売までのサプライチェーン一気通貫で国際認証を取得している日本企業は当社グループだけです。全て豊通グループ内で完結することにより“透明性のあるサプライチェーン”の構築が可能と考えています。
─  フェアトレードへの取組みをはじめられた背景(意図/理由)を教えてください。
豊田通商グループ:当社の基本理念で“人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す”ということを掲げています。サステナビリティというのは当社の経営そのものです。フェアトレードの取り組みを通じて社会課題の解決に寄与できると考えています。
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─  フェアトレード事業の展開を開始する中で、どのようなご苦労や障壁があるでしょうか?またそれらにどのように対応していますか?
豊田通商グループ:フェアトレードコットン事業を企業様に向けて提案をしている中で、①認証を取得している工場が少なく、生産背景が不十分であること、②最低価格とプレミアムの保証、また認証コットンの使用割合の制約によるコスト高であることによりお取扱い頂くことが難しく、苦労しています。この2点に関して、より多くの方にお取扱い頂きたいという思いから、当社独自のルールを設け、生産背景と価格に柔軟性を持たせたオリジナルブランド「cotton∞(コットンエイト)」を立ち上げました。また他サステナブルコットンと比較し、フェアトレードの認知度が比較的低いこともあり、一般消費者の方々にフェアトレードの取り組みに対する認知向上を目指すべきと考えています。消費者の方にフェアトレードの取り組みに参加頂き、解決すべき課題を「自分ゴト」として認識してもらうべく、生産者と消費者に繋がりを持たせられるような仕組みづくりやプロモーションを企画中です。
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─  フェアトレードを進める中でのやりがいや、効果を感じることは何でしょうか?生産国とのコミュニケーションの中で感じられることがあれば教えてください。
豊田通商グループ:社会課題の解決に寄与できることがやりがいと考えています。社会の変化により企業に求められていることも大きく変わってきている中で、環境や人権の問題を解決しなければ、長期的な時間軸で見ると、経済発展が持続的でなくなると考えています。グローバル企業である当社として、先陣を切って社会課題解決に導くビジネスを広げていくこと、牽引していくことで、業界、市場に変革をもたらすことができると考えています。
─  貴社/ご担当者様が考えられるフェアトレードの魅力とはなんでしょうか?
豊田通商グループ:フェアトレードの基準にもあります「価格の保証」が大きな魅力と考えています。社会問題の解決には、生産者の生活向上が必須ですし、環境に配慮した運営が行われることも資金がないとできません。社会、環境などの問題は複雑に絡み合いどれか一つにフォーカスあて解決することは、持続可能性には繋がらないと考えています。また各サプライチェーン上で認証を取得していることで、最終製品に認証コットンが使用されている「透明性」を確約できることも魅力の一つであると考えています。
─  今回のミリオンアクションキャンペーンについてご意見やコメントがあれば教えてください。
豊田通商グループ:昨今SGDsやサステナブルという言葉を耳にする機会が非常に増え、企業様や、一般消費者の方の注目、関心が高まっています。追い風を受け更なる認知に繋がること、エシカル消費の促進を期待しております。
─  今後の展望について教えてください。
豊田通商グループ:我々企業として、フェアトレード・ラベル・ジャパン様含めフェアトレードのお取り組みに興味を持っていただけるような仕組みづくり、プロモーション活動をご協力いただく「仲間」を増やしていき、より一層幸せを循環していけるよう努めていきたいと考えています。

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